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周りが受験モードになって
焦りを感じた時に読む処方箋

ココログ編集部

教室の空気が、ある日を境にピンと張り詰めることがあります。昨日まで冗談を言い合っていた友人が、休み時間に参考書を広げ、黙々と問題を解いている。放課後の廊下に響く笑い声が少しずつ小さくなり、代わりにペンが紙を走る音や、溜息のような静寂が支配し始める。そんな「受験モード」への切り替わりは、準備ができている人には心地よい緊張感を与えますが、まだ自分のペースを掴めていない人にとっては、得体の知れない焦りの種になります。

「自分だけが取り残されているのではないか」「みんなはもうあんなに進んでいるのに」。そんな風に思う必要はありません。まず知っておいてほしいのは、焦りという感情は「あなたが真剣に自分の将来を考えている証拠」だということです。どうでもいいことに対して、人は焦りを感じません。あなたは今、自分の人生に対して誠実であろうとしている。そのこと自体を、まずは肯定してあげてください。

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焦燥感に駆られた時、私たちはついつい「他人の進捗」を自分の基準にしてしまいます。しかし、学びの速度も、理解の深まり方も、人それぞれ違います。深夜まで机に向かうのが正解の人もいれば、朝の短い時間に集中するのが一番の人もいる。今は基礎を固める時期の人もいれば、応用問題に挑む段階の人もいる。それだけのことです。

大切なのは、他人の時計で生きるのをやめることです。今のあなたに必要なのは、分厚い問題集を終わらせることではなく、今日、自分ができる「たった一つのこと」を丁寧に完了させることです。英単語を十個覚える、数学の公式を一つ理解する、あるいは、疲れた心を癒すために十分な睡眠をとる。それらすべてが、あなたの立派な前進です。

焦りが止まらない時は、一度ペンを置いて、温かい飲み物を一口飲んでみてください。そして、窓の外の景色を眺めてください。世界はあなたの成績や合否とは関係なく、今日も穏やかに流れています。あなたの価値は、テストの点数だけで決まるものではありません。深呼吸をひとつ。あなたのペースで、一歩ずつ進んでいけばいいのです。

焦りは、霧のようなものです。視界を遮り、足元を不安にさせますが、実体はありません。あなたが淡々と、自分のやるべきことに火を灯し続ければ、その光は必ず霧を晴らしてくれます。周りの音に耳を塞ぐ必要はありませんが、それに心を預ける必要もありません。

今日はもう、よく頑張りました。明日のあなたは、今日のあなたよりも、ほんの少しだけ強くなっています。安心して、目を閉じてください。

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